セカンド・ブレイン 基本的な考え方
[危険な作業を別のハードウェアに分離]
パソコンで行なう作業の中には、
文書作成や表計算のように、普通に使用していれば安全なものと、
ホームページ閲覧、データダウンロード、メール、USBメモリ挿入、ファイル共有など、
攻撃の危険を伴う作業があります。
従来は、安全な作業も危険な作業も、1台のパソコン上で行なってきました。
まさしく、味噌も糞もの状態だったわけです。
これでは必然的に、パソコンの安全を守るのは非常に困難になってしまいます。
そこで、私たちは、安全な作業のみをパソコンで行い、
危険が伴う作業を第2コンピュータに分離することを提案します。
これが、セカンド・ブレインです。
セカンド・ブレインは、いわば「身代わり」として、パソコンを守るわけです。
セカンド・ブレインは、シングルボード・コンピュータと呼ばれる小さなコンピュータです。
パソコン本体とは別のハードウェアであり、
パソコンとは独立の、CPU、メモリ、外部記憶装置、マザーボードから構成されます。
セカンド・ブレインは、ハードウェア的にパソコン本体から完全に分離されているので、
もしセカンド・ブレインがウイルスに感染したり乗っ取られたりしても、
パソコン本体は安全です。
セカンド・ブレインに使用されているシングルボード・コンピュータは、
CPUが通常のパソコンで使用されているものとは全く異なり、
基本ソフトもWindows や MacOSと大きく異なる Linux なので、
コンピュータウイルスなどもほとんどないと言われています。
[パソコンからセカンド・ブレインを遠隔操作]
セカンド・ブレインは、パソコンにLANケーブル(クロスケーブル)で直接に接続され、
パソコンから遠隔操作して使用します。
パソコンのモニタ上にセカンド・ブレインの画面が表示され、
パソコンのキーボードとマウスで簡単に操作できます。
そのため、危険な作業を別のコンピュータで行なっていることを意識することなく、
パソコン上で作業しているのと同じ感覚で作業できます。
セカンド・ブレインは、シームレスで高い操作性を提供します。
また、パソコンはセカンド・ブレインと遠隔操作のための通信をするだけなので、
たとえ、ウイルス感染や不正侵入を受けたセカンド・ブレインがパソコンを攻撃してきても、
パソコンは安全です*1。
これは、パソコンがVNCクライアントとしてセカンド・ブレインと通信するだけなので、
外部からの接続を全て拒否する設定にしておけるからです。
*1) パソコンのセキュリティホールは問題ではなくなり、VNCクライアントソフトのセキュリティホールのみが唯一の問題となります。
[異常があれば気軽にセカンド・ブレインを初期化]
もしセカンド・ブレインに何らかの異常があれば、わずか5分程度で初期化できます。
簡単で、速いです。
パソコンのような1日がかりの再インストールは必要ありません。
ですから、おかしいなと感じたら、とりあえず初期化すればよいのです。
皆さんは、これまで、
「パソコンの調子がどこかおかしいな、、、」
「何か気味が悪いな、何もしていないのにパソコンのLEDランプが激しく点滅している、、、」
「大丈夫かな、情報漏洩とか、、、」
と心配しながらパソコンを使ってきませんでしたか。
セカンド・ブレインがあれば、そのような心配、不安にさようならです。
この安心感はとても大きくて、
一度セカンド・ブレインを使うと、もはやそれなしの生活は考えられなくなります。
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